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猫のデクロウ(抜爪手術)

 「マンション新時代」という日経BP主催のブログサイトがあります。
 そこで、マンションとペット飼育について、獣医師の先生にインタビューした記事が掲載されました。

 インタビュアーは、長いことネット上で飼育問題で意見交換をしたことのある方で、流石によくわかってらっしゃる。質問はいい感じに的を得たものをしてくれました。
 なるほど、獣医師とはいっても、色々な意見があるものだと拝読していたのですが、これだけどうしても引っかかります。

「それとマンション飼いで重要なのは爪をとってあげることです。
デクロウ(de-claw)といって四脚とも取ると、こんなに飼いやすいものはない。」という下りです。

デクロウは、爪除去手術の事です。

 さて、爪による危険性ですが、家具を傷められるという他に問題があるのは確かです。
 飼い主さんが、免疫系に何かウイークポイントがあったりする場合、猫にかまれたり引っかかれたりした事でのダメージが大きい事があります。
 だいたいどの猫も、パスツレラ菌(一部の猫はさらにバルトネラ菌)を爪や口内に持っているのですが、他の引っかき傷と違って、猫に引っかかれると腫れが大きくなるというのは、これが原因です。
 健康な場合には、「ミミズ腫れ!」ぐらいですみますが、酷い人ではリンパ節が腫れ上がって熱が出る事があります。さらに酷い場合には膿むほどに。
 幼児や病人などで免疫力が低下している場合には、要注意ですが、これは猫だけでなく犬も持っている菌です。顔を舐めさせたりしていると、感染する恐れがあります。 

 しかし、飼い主さんが免疫力がこれほどに低下している状況は、犬猫の問題ではありません。実生活でもかなり苦労されているはずです。
 住まいからすれば、住環境が免疫力低下に影響していないのか、考える必要があります。

 そして、猫の攻撃性が強いなら、何故そうなるのか、医学的な観点以外に、住環境でも見るべきことはかなりあります。
 爪とぎ以外にも、ジャンプで壁をボロボロにする子もいます。上に上がる時に傷をつけるとか……
 それぞれ、入れ替えたり、足りないものを補ったり、飼い主さんの応対の仕方を変えればすむ事だって山ほどあるのです。

 「デクロウ」とは、単に爪を抜いてしまう事だと思っている方が多いですが、第一関節から足先を切り取ってしまう施術です。
 人間で言うならば、指は関節によって三つに分かれていますが、爪の生えている指先部分のパーツを切除するわけです。
 人間と比べる事は必ずしも正しい事ではありませんが、やはり、大変な事だと思います。
 そう簡単に「楽だから」としてしまうのは、どうでしょう。避妊去勢手術では、皆さん色々考えられると思いますが、デクロウについても考えて欲しいのです。

 トレーナーの鳴海先生が、アカデミーの講義でこんな感じの事をおっしゃっていた事があります。
 「犬の問題行動で獣医さんは薬を使う事がある。しかし、今までトレーナーとして医学的治療が必要だと思ったのは、何万頭にも接してきて沖縄で出会った1頭だけ。トレーナーは、正常化する方法をイレギュラーを含め多く知る努力が必要だと思う」
 おこがましいながら、鳴海先生的な発言を、住まいの提案者からさせていただければ、猫の爪を取らなくても、猫の爪とぎやジャンプ等の困った行動をやめさせる方法は、「住まい方」からも探れます。
 「デクロウ」はこれらの対策を行ってもダメだった場合の、最後の手段だと私は思って欲しいのです。

 デクロウは、避妊去勢と同じ形に考えてはいけないものだと思います。単に室内の破壊で困っているならば、他に方法があるのですから。

2006年3月14日に追加情報をあげました。→「猫のデクロウ その2

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